会員寄稿

創立30周年を迎えて思うこと

杉浦行雄

 創立20周年記念の祝典は平成5年(1993年)ホテルニューオータニ大阪で開催されました。そして10年目の今年は、早21世紀に入って3年目、早いものです。
 この10年間の我が羽曳野ロータリークラブの歩みは世の流れと共に、決して平坦なものではありませんでした。 国の内外の状勢は大きく変わりましたし、又20周年記念誌に載る48名の会員の中、28名の方々が死去又は退会されています。
 生者必滅、会者定離といいますが真に世の移り変わりのはげしさを感じます。

 さて私は毎月、奈良にまいります。
早春の気配がほのかに漂う奈良は寒さの中に春のきざしをかもしており、緑一杯で美しい。奈良、そして大和の自然は千数百年という古い歴史を風雪に耐えて残る堂塔が四季折々の風景に溶けあって、人と自然が豊かに調和した独特の景観を見せています。
 毎年々々四季の様相は変わっても自然そのものはこれからも悠々として変わらないでしょう。
 21世紀は「心の時代」といわれます。 それは一人一人心の豊かさが望まれる時代。

 会員の減少もあり、国際的摩擦、世界的不況の中、我々も今暫らくはわびしい時期が続くかも知れません。併しながら、人々との触れあいを大切に活力のある奉仕活動を心がけていかねばならないと思います。
 やまじ
 「山路来て、何やらゆかし、すみれ草」
これは芭蕉が奈良から京都へ山越えの時の句とのことですが、けなげに生きる小さなすみれの花をみならって、我々も今暫らく辛抱強く頑張っていくしかありません。